2012年4月1日日曜日

日経平均株価など相場全体はほぼ横ばい

三井住友フィナンシャルグループと大和証券グループ本社の関係強化に向けた交渉が頓挫したことは、両社にとって大きな打撃となりそうだ。市場の見方は、大和の先行きに対し、より厳しいようだ。

大和証券SMBCの合弁解消が伝わった4日午前、東京株式市場で、大和証券グループ本社の株価は前日終値比5%前後下げた。日経平均株価など相場全体はほぼ横ばいで、三井住友も横ばい圏内で推移したのと対照的な動きだ。

市場関係者の間では、「大和は三井住友の後ろ盾を失うことで大きなハンデを背負った。将来の収益低下懸念が株価に反映している」(市場アナリスト)との声がある。

三井住友の法人顧客基盤を活用することにより、証券・債券の引き受けや企業の合併・買収(M&A)の仲介といった業務で利益を底上げしてきた。合弁解消で、今後は独力での顧客開拓が必要となる。

一方の三井住友にも痛手だ。米シティグループから買収した日興と、大和を組み合わせることで、最大手の野村ホールディングスに比肩する証券グループの形成を目指したが、その構想はいったん白紙に戻る。

日興の法人向け業務の態勢は、大企業向けのM&A仲介などで不十分な面もあり、早急に次の一手を打たなければ、証券業務の地盤沈下が避けられない。