2015年3月13日金曜日

ジフテリア毒素もジフテリア菌の増殖を助ける

ジフテリア毒素もジフテリア菌の増殖を助けるのではないかと考えてみると、粘膜に潰瘍を形成して、血液の中の栄養を感染部位に呼び寄せることが毒素の役目であるということになる。ファージの根源的本体は、ファージ粒子よりもプロファージのほうではないか。また、破傷風毒素プラスミドやRプラスミドが保有している毒素遺伝子や耐性遺伝子の意味も、同じように考えられるのではないか。それと同時に、プロファージやプラスミドにも主体性があるのではないか、ということなどである。

普通、「なぜ」とか「どうして」という問いかけは、研究の場では意味のあるものとは受け止められていないように思える。同様に意味というものについても、研究の場では考えることがむしろ疎んじられているのではないだろうか。おそらく、このような問いを投げかけたり意味を考えることは、直接に何かの発見につながらないからだろう。

説明は事実を否定するものではない。むしろ説明は事実の上に立脚するものであり、結果として断片的な事実を総合することでもある。したがって説明は不必要なものではなく、求めることが誤りなのでもない。それでは、なぜこのように説明が疎んぜられるのであろうか。その理由として、ある対象が分析され尽くしたとしても、それをもう一度再構成することはそれほど簡単なことではないということが挙げられるように思う。